最近は残忍な事件が後を絶ちません

最近は残忍な事件が後を絶ちません。それもかなり低年齢化しています。
「いじめ」「自殺」・・・。人の命、いや生きるものすべての命をどう思っているのか？
次の文章は今から約18年前に「アクアライフ」という熱帯魚の専門雑誌に掲載していただいていた「家族ゲーム」という題名の文章の前ふりとあとがきです。
熱帯魚、爬虫類、犬、猫・・・飼おうとするのはいいですが、あまりにも人間の身勝手がまかりとおっています。
約18年ぶりに自分のその当時書いた文章を読み、考えさせられました。

「家族ゲーム」を書くにあたって
我が家では現在60センチ水槽5本に各種ディスカス、エンジェルフィッシュなどの熱帯魚と金魚を飼育しております。
初 めはグッピー、プラティーなどの小魚から入門したのですが失敗を繰り返し、多くの小さな命を奪ってしまいました。次にいわゆる“ゲテモノ”と言いましょう か、古代魚、各種プレコ、チョウザメ、ピラニアを飼育し家族に「気持ち悪い」と言われながら来る日も来る日も水槽とニラメッコ、妻には「子供｛2歳の長男 と１歳の長女｝の世話はしないのに魚の世話はよくする」とか「そんな穴の開くほど眺めて何が楽しいの」と言われるのにも負けず、「水槽の魚たちを眺めてい ると、仕事のことも忘れて気持ちが休まる」と頑張っていました。弟の誕生日には熱帯魚と水槽のセットをプレゼントするなど、できるだけ味方を作ろうと躍起 になっていました。 ところがある日、やはり一度はディスカスを飼育してみたいと思い手始めにブラウンを10匹手に入れた時のことです。2歳の長男が自分の昆虫の飼育用プラ ケースを持ってきて「この中にその魚を入れろ」とだだをこね、困った私は妻に小赤でも数匹買ってくるようにと頼みました。ショップから子供と一緒に戻った 妻の袋にはオランダシシガシラなどが5～6匹泳いでいます。妻が言うには、ショップで見ていたら金魚の優雅さに見とれてつい買ってしまったのこと。その後 ランチュウなども増え、妻と子供たちは水槽とニラメッコ生活を送っています。 私は、朝に魚たちに朝食を与え、昼は12時に帰宅して5つの水槽の水換えなどして晩は魚たちの状態のチェックに追われています。子供たちが魚を育てること で「命の大切さ」を少しでも理解してくれたらと願います。（1990年　9月号　月刊アクアライフ）

雑感・・・家族ゲーム
「生きものを飼うって、どういうことなんだろう？」熱帯魚たちを見ているといつもこんな風に考えさせられました。人によって、また飼う種類によって意味合いも違ってくるだろうが、共通しているのは、相手は「生命」のあるかけがえのない生き物だってこと。
目の前にある生命体は少しの管理ミスでもピクリともしなくなる。
オモチャなら乾電池を新しいものに取り替えたら元通りになるんだろうけど・・。
そこの違いを魚の飼育を通じて感じとって欲しい。